気持ちを可視化して前向きに対応する

 デイサービスでは介護職を含めて様々な専門職が仕事をしています。しかし、専門性を持つが故の価値観の相違や直接援助業務を行う中、目の前の困難な状況に反映されたネガティブな思考が原因で、現場でのチームケアがうまく機能していないという問題が発生することもあります。まず、考え方や捉える視点の違う専門職同士の円滑なコミュニケーションを阻害している要因を生活相談員が理解することが大事です。その上で、前向きな思考に変えることができればスムーズなチームケアにつながり、利用者へより良い支援につなげていくことも可能になります。
 生活相談員が利用者と多職種をつなぐ連結ピンとなるためには、自身が前向き思考にならなければなりません。事業所内で関わる多職種の職員の性格が劇的に変化したり、利用者の状態が改善したということでなくても、生活相談員が利用者の抱える生活課題に正面から向き合って、利用者のニーズや家族の置かれている状況を代弁して伝えることができれば、多職種の専門職が抱えている不安を払拭することができます。
 現在の社会を取り巻く環境では医療ニーズが高い、利用者や家族の要求が多いなどさまざまな生活課題を抱えていたり、それらが複雑に絡み合っているケアというのも多いです。そうした事例に対して、デイサービスの生活相談員は真摯に向き合い、事務所内はもちろん他の事業所や行政機関などとも連携しながら、課題解決の一助を担っていくことが求められています。